3 Minute Gamesの人気テキストアドベンチャー『Lifeline』シリーズの最新作となる『Lifeline:ホワイトアウト』をレビュー。
Lifeline:ホワイトアウトはこれまでの宇宙や惑星といった地球外ではなく、おそらくは地球と思われる極寒の大地が舞台になっている。プレイヤーは、そこで目覚めた主人公が生き延びられるように誘導していく。
ストーリーを詳しく説明するとネタバレになってしまうためあまり言えないが、今回の主人公はとある理由から記憶を失っており、プレイヤーは主人公と一緒に記憶の手がかりを探ることになる。
ゲームシステムはいわゆるゲームブックであり、テキストを読んだあとに出てくる2つの選択肢から正しい行動だと思うものを選んでいく。
選択後はもちろんストーリーが進んでいくのだが、Lifelineで特徴的なのは――というよりも人気になっているのはゲーム内キャラクターが擬似リアルタイムに反応するところで、選択後に「○○をするからちょっと待ってくれ」というメッセージが表示されたあと、しばらくしないと続きが流れてこなくなる。
▲応答があるまで待機
聞いただけではめんどくさそうに思えるかもしれないが、この擬似リアルタイム性が臨場感を出すのに一役買っているためかかせない。
残念ながらクリアできず……
さて、できれば本作をクリアしてからレビューを書きたかったのだが、残念ながら最終ステージ一歩手前までは進めたもののクリアできなかった。
Lifelineシリーズではクリア後に【高速モード】をONにすれば、擬似リアルタイムがなくなり選択後にすぐに次のテキストが表示されるようになるが、その機能を持ってしてもクリアできなかった。
どこで選択肢をミスったのか分からないというのもそうだが、リプレイ性がとても低い。例えばゲームがアルファベット順にAパートからZパートまであるとして、ZパートからAパートに戻った場合、再びZパートまで飛ばすといったことができない。
根気よくA→B→Cと順にテキストを読んでいかなければいけないため、やり直すだけで一日仕事になる。それでたどり着くエンディングが何度も同じなわけだから私のやる気が削がれてしまった。もうムリだ。
ストーリーそのものは少し突拍子もないというか、未来の話だとは感じたが面白かった。ただ、極寒の大地という気分はあまり味わえず、そこはSEで補強するなどしても良かったのではないかなと思う。
買いかそうでないかで言えば買い。ただし、全クリしないと我慢できない人は攻略が出揃ってから遊んだ方が良さそう。グッドエンディングに見えても「クリア」と出ずに「ゲームオーバー」と出たらそれはクリアではないので頑張って欲しい。検討を祈る。
▲最後までは行くがクリアではない
Lifeline:ホワイトアウトの評価
相変わらず面白いがゲームシステムはただのテンプレートに。リプレイ性の向上などゲームプレイ面での進化が欲しい。